第493章 私はあなたが私を守れると信じています

警察の到着は夏目星澄が想像していたよりも早かった。

高梨菜々がナイフを持ち出す前から、すでに警察は来る途中だったからだ。

警察が到着してから、夏目星澄は初めて、彼女のダイヤモンドのネックレスを盗み、ダイヤモンドのイヤリングを売り払った真犯人が高梨菜々だったことを知った。

中村おばさんは冤罪だった。彼女は警察署に行った当日の夜には釈放されていた。

警察はその後一連の捜査を行い、今日確かな証拠を見つけ、病院に来て高梨菜々を逮捕する準備をしていた。

しかし警察が到着する前に、高梨菜々は再び事を起こしてしまった。

夏目星澄は病室の中の少し狂気じみた高梨菜々を緊張した面持ちで見つめ、彼女が興奮して中にいる三人家族を傷つけてしまうのではないかと心配していた。

やっと再会できた家族なのに。