夏目星澄は箱を受け取り、最高級の水色と色合いのヒスイ観音像を見て、「お婆様、このプレゼントは少し高価すぎませんか?」
登坂萌乃はヒスイ観音を取り出して夏目星澄の首にかけながら、「これは特別にお寺の住職さんに加持してもらったのよ。そんなに高価なものじゃないわ。縁起物として、あなたと二人の子供たちが無事に過ごせますようにという願いを込めたの」
夏目星澄はお婆様がそこまで言うなら、もう断れないと思い、「ありがとうございます、お婆様」
しかし、彼女の言葉が終わるか終わらないかのうちに、急いだノックの音が聞こえた。「お母さん、開けて!お母さん、私が悪かったわ。夏目星澄に謝れば良いんでしょう!」
夏目星澄は少し驚いた。今ドアの外で話していたのは霧島雪栄のはずだが、どうして突然自分に謝るというのだろう?