第153章 威風

昔のベッドの下は固い板で、ホテルは古風な雰囲気を再現するために、わざとマットレスを入れていなかった。

望月あかりはぐっすり眠れたが、山田進は腰が痛い背中が痛いと眠れないと文句を言い、薄い隈を作っていた。

「こんな状態で、まだ中国風の別荘を買うの?毎日眠れなくなるのが怖くないの?」望月あかりは彼の贅沢な性格を笑った。

「中国風の別荘だからって、こんなに固いベッドを買う必要はないよ。もっと柔らかいのを買えばいい」山田進は拳を握り、ベッドボードをガンガン叩いた。

「とにかくこの固い板のベッドには耐えられない。もう少し寝たら腰が壊れちゃう」

二人は簡単に身支度を整え、家に帰って着替えてから、永陽に向かった。

望月あかりは本来行くつもりはなかったが、山田進は昨日彼女に言われた後、完全に自由奔放になり、ゴネてでも彼女を連れて行こうとした。