後に紀夫ができた、彼は良い弟だった。
しかし、この二人はその数日間でいなくなった。山田進は別の女の子と行ってしまい、望月紀夫は刑務所に入れられることになった。
山田ゆうはお金も家族もあり、望月あかりの絶望を理解できなかった。
だから今の望月あかりの冷酷さも理解できない。彼女にとって、ずっと傍にいてくれる人は、恋愛よりも大切だった。彼女は一人で生きることに疲れていた。
だから、木村久仁子が彼女を求めると、彼女は喜んで彼について行った。どんなに卑屈でも文句は言わなかった。
しかし皮肉なことに、彼女を大切にすべき山田進は彼女を大切にせず、恩返しや借りを返すよう求めるべき木村久仁子が彼女を大切にした。
山田進の言う更生とは、食べ物の箱を持ってきて、彼女のマンションで彼らが恋人同士だという噂を広めることだった。