第245章 ベッドに女がいる

藤田深志の電話が鳴り、柏木正からだった。

「藤田社長、銘瑞黄金の社長が今晩一緒に食事をしたいそうです。私たちと協力したいとのことです。」

藤田グループはジュエリービジネスを展開していたが、金の分野には手を出していなかった。普段なら考慮することもなかったが、今は鈴木之恵が東京都にいるため、この地域でビジネスを展開する必要があると感じていた。

彼はすぐに承諾した。

藤田深志は車を戻し、スーツに着替えた。

ブルーパレスホテル。

銘瑞黄金の社長季山信明は秘書と柏木正と共に、すでに下で出迎えを待っていた。藤田深志の車が到着し、駐車係に鍵を投げた。

一行はホテルに入り、エレベーターに乗った。

「藤田社長、以前からご協力をお願いしたかったんです。ようやく東京都にいらっしゃって、今回はゆっくりお話ができますね。」