第251章 あのクソ野郎が彼女を調べている

八木真菜と鈴木之恵は手を繋いで階段を上がっていき、まるで仲の良い小学生のように、どこへ行くにも一緒だった。

三人はダイニングに座り、テーブルの上の火鍋からはぶくぶくと泡が立ち上がり、エアコンを18度に設定しても止まらない湯気が立ち上っていた。

主に三人とも興奮した様子だった。

4年ぶりの再会で、三人とも胸に秘めた話が山ほどあった。

湯気の中で三つのグラスが触れ合い、鈴木之恵はグラスの酒を少し啜りながら、ゆっくりと話し始めた。

「みんな、この4年間私は東京都にいて、祖母と叔父の家族と一緒に暮らしていたの。まあまあ良い生活を送っていたわ。心配かけてごめんね。連絡を取らなかったのは藤田深志から逃げるためで、私がまだ生きていることを知られるのが怖かったの。今は彼が私を見つけたから、もう隠れる必要はないわ。これからは堂々と誰とでも連絡を取れるようになったわ。」