鈴木由典はもちろんそのことも考えていた。特に妹が不在の間、叔父として二人の子供たちをしっかり見守らなければならない。
鈴木弘美は比較的手がかからないが、鈴木弘文はとても頭を悩ませる存在だった。
今回パソコンを取り上げたのは軽い方の処置だ。
「分かってる。あなたが戻ってくるまで、弘文にパソコンを触らせないようにする。そっちの進展は順調?」
「まあまあね。小川社長も自信を持っているわ。お兄さんが選んだ人だから、信頼してるわ」
鈴木由典はうんと返事をした。
「小川は気ままな性格だが、仕事は信頼できる。他に困ったことがあれば兄に言ってくれ。うちは金にも人にも困らないんだから」
「分かったわ、お兄さん。こちらの用事が済んだら帰るわ」
電話を切ると、鈴木之恵は残念そうに鈴木弘文にメッセージを送った。