「藤田社長、この数日間バリーを尾行していたところ、2日に1回病院に通っていることが分かりました。どんな病気なのかは分かりませんが、顔色が悪く、病気の様子です。アレックスは彼女に優しく、毎回病院に付き添っています」
「カルテは入手できるか?」
探偵は躊躇いながら言った。
「試しましたが、機密保持されています」
「彼女が通院している病院を送ってくれ」
電話を切って1分も経たないうちに、探偵から一つの病院名が送られてきた。私立病院のようだった。
藤田深志は、留学時代の友人にその病院名を送信した。
【この病院に知り合いはいるか?頼みがあるんだが】
メッセージを送ってから長い時間が経っても返信はなく、相手は忙しいのかもしれない。24時間体制で働き、いつでもメッセージに返信する私立探偵とは違う。