第459章 欲しいの、藤田社長くれる？

藤田深志は先ほど呆然としていた。なぜ血液型で問題を排除することを思いつかなかったのだろう。

「父はO型だ」

鈴木之恵は指で彼の喉仏を意図的に撫でながら、

「母はB型で、私はAB型よ。私たちが離れ離れになった兄妹である可能性があると思う？」

藤田深志は暫く考えてから思わず笑い出した。B型とO型からAB型の子供は生まれないのだ。余計な心配をしていたのだ。

自分がなんて馬鹿なんだろうと思った。学生時代、生物は一番得意な科目だったのに、こんな基本的なことで間違えるなんて。生物の先生に申し訳ない。

「之恵、なぜ早く言ってくれなかったんだ？」

こんなに長い間悩んでいたことを後悔した。もっと早く彼女と話し合えばよかった。

鈴木之恵は彼の喉仏を弄んだ後、粗い顎を触り始めた。

「私も今思いついたの。だから、私たちが離れ離れになった兄妹である可能性はないわ。もう怖くない？」

藤田深志は体を翻して彼女を押し倒した。

「之恵、やっぱり君は頭がいい」

鈴木之恵は彼を睨みつけた。

「年を取って反応が遅くなったんじゃない？こんな状態で会社をちゃんと経営できるの？私の子供たちのために山ほどのお金を稼げるの？」

藤田深志は彼女の唇にキスをした。

「子供たちが欲しいのか、それとも君が欲しいのか？」

子供たちはまだ5歳にも満たないし、普段からお金に不自由していないから、そんなことを考えるはずもない。もちろん彼女が欲しがっているのだ。

鈴木之恵は正直に答えた。

「私が欲しいの。藤田社長、くれる？」

藤田深志は体を少し下げた。

「考えてみろ。いつ君に与えなかったことがある？」

鈴木之恵は一瞬呆然とした。彼女は子供たちのための財産の話をしていたのに、この犬野郎は何を考えているんだ！！

「何を言ってるの！」

鈴木之恵の耳が真っ赤になり、体中が熱くなった。布団で蒸されたせいかもしれない。

藤田深志は彼女の小さな顎を掴んで優しく撫でた。先ほど彼女が彼の体で悪戯したことへの仕返しのようだった。

「之恵、風邪は治ったか？治ったなら……」

鈴木之恵は慌てて話題を変えた。

「まだよ！私……まだ薬を飲んでるの！」

「治ってないなら、なおさら運動が必要だ。体を鍛えると約束したのに、まだ実行できていない。今からどうだ？」

「藤田……んっ！」