第474章 告白

木村悦子はフロントから受け取り、物を机の上に置いた。

鈴木之恵は頭が少し混乱していた。

「先に行ってください」

木村悦子とフロントは出て行き、ついでにドアを閉めてくれた。

すぐに田中晃から電話がかかってきた。

「姉さん、申し訳ありません」

事態はここまで発展してしまい、もはや謝罪だけでは解決できない。この件は田中晃にもコントロールできないことで、責任を追及する時ではない。

田中晃の現状も決して良くなかった。ファンが激減し、彼の恋愛を受け入れられない多くのファンが一転アンチになり、彼のSNSで罵詈雑言を浴びせ、さらには彼が出演したドラマの評価を下げるよう先導していた。

鈴木之恵は冷静さを保っていた。

「今はそれを言わないで、まず事実を明らかにしましょう。結局は事実無根の話なのだから、起こってもいないことで非難を受ける必要はないわ」