第510章 誕生日をどう過ごしたい？

陶山蓮華は心を落ち着かせ、

「鈴木社長、私と之恵の姑嫁の縁はこのように簡単に切れるものではありません。二人は愛し合っているのですから、いずれ一緒になるでしょう。私たちもいずれは一家族になるのです。之恵のために陶山勇を解放してください。今回の鈴木氏のプロジェクトの損失は、私たち藤田家が全て負担いたします。ただ彼を保護していただければ」

陶山蓮華の言葉はほとんど懇願するようなものだった。

鈴木由典は彼女の長い話を聞いて、うんざりした様子で、

「藤田夫人、負担すると仰いましたが、では計算してみましょう。被害者遺族への補償に三億円、もちろんこの程度の金額は藤田夫人にとっては大したことないでしょう。しかし今回のプロジェクトの損失は取り返しがつかないものです。その土地の購入から、初期工事への投資まで、全て合わせると数十億円になります。この金額はまだいいとして、鈴木氏の名誉はどうやって回復すればいいのでしょうか？私が投じた時間的コストはどう計算すればいいのでしょうか？