結城暁は聞くなり、すぐに布団をめくった。
南雲泉の脚全体が青あざと血痕だらけなのを見た時、彼の瞳は一瞬にして冷たく凍りついた。
同時に、深い自責の念に襲われた。
くそっ、どうして彼女がこんなに重傷を負っていたことに気付かなかったんだ?
向こうから音が途絶えたのを聞いて、桐山念は少し焦って言った。「ねえ、結城暁、まさか今まで泉が怪我してたことも知らなかったの?」
「私の不注意だった」結城暁は言い訳も否定もするつもりはなかった。
もう怒り出しそうだったが、桐山念はなんとか怒りを抑えて尋ねた。「じゃあ、今日の昼間に起きたことも知らないの?」
「はっきり言ってくれ。昼間、何があった?買い物に行っていたんじゃないのか?」
結城暁の心は、すぐに宙づりになった。何か良くないことが起きたという予感が胸の中でうごめいていた。