第81章 結局、彼女こそが余計者だった

「どこにいるの?」

案の定、結城暁は大声で叫んだ。

藤宮清華は口角に得意げな笑みを浮かべ、軽く笑うと、もう返事をせずに電話を切った。

結城暁は携帯を手に取り外に向かおうとしたが、南雲泉のことを思い出し、部屋に戻った。

数分後、南雲泉が浴室から出てきた。

彼女を見るなり、結城暁はすぐに手に持っていた服を渡した。「着替えて」

「え?もう寝るのに、なんでこの服に着替えるの?」南雲泉は当然理解できなかった。

「とりあえず着替えて、急用があるから、ちょっと出かけよう」

二人が車に乗ってから、結城暁は口を開いた。「泉、正直に言わなきゃいけないことがある。清華が危険な状態かもしれない」

「私は清華との関係を断ってほしくないって気持ちはわかってる。嘘はつきたくない。私も彼女を見捨てることはできないんだ」