第99章 衝撃!結城暁が浮気?

「すぐには話せないから、中に入れて話させて」

「ここで話して」南雲泉は断固とした態度を示した。

柏木邦彦は依然として主張した。「安心して、今日は絶対にお金を借りないから。ここは本当に見つけにくくて、何時間も探し回って、今は喉が渇いて疲れ切ってるんだ。娘よ、お父さんを中に入れて座らせて、水一杯飲ませてくれないか?」

ここまで言われては、南雲泉もあまりに非情にはなれなかった。

結局のところ、彼女の父親なのだから。

ドアを開けると、南雲泉は一人で中に入り、ソファに座った。

柏木邦彦はそれを見て、許可が出たと分かり、すぐに喜んでドアを開けて入った。

リビングの豪華な輸入ソファを見るなり、目を輝かせ、急いで近づいて、何度も力を込めて座った。

そして媚びるような笑顔を浮かべて「やっぱり金持ちの物は違うね、ソファまで全然違う座り心地だ」

「話があるなら早く言って。十分しか時間をあげないわ」

柏木邦彦は彼女を見て「水は?水はどこにある?」

南雲泉は呆れながら立ち上がり、彼に水を注ぎ、前に置いた。「早く飲んで、飲んだら早く話して。もう九分しかないわよ」

ようやく柏木邦彦は焦りを感じ始めた。

彼は急いで水を飲み干し、コップを置くと、バッグから物を取り出して南雲泉の前に置いた。

南雲泉は目の前の新聞と分厚い写真の束を見て、冷たく尋ねた。「これは何?」

「バカな娘だね。本当に何も知らないんだな。今でも騙されたままだ。結城暁は浮気してる、外に女がいるんだ」

「何ですって?」

南雲泉はこれを聞いて、もはや冷静でいられず、ぱっと立ち上がった。

彼女が驚いたのは、柏木邦彦の言葉の内容ではなく、

柏木邦彦がどうやってそれを知ったのか?

さらに重要なのは、どうしてそんなに確信を持って彼女に言えるのか?

柏木邦彦は目の前の物を指さして「証拠はここにある。見てみな」

南雲泉はまず分厚い封筒を手に取った。中にはアルバムがあり、一枚一枚、全て結城暁と藤宮清華が一緒にいる写真だった。

ショッピングモールでの写真もあれば、

病院での写真もあった。

これらの写真は全て藤宮清華が帰国後に撮られたもので、いくつかの場面は南雲泉自身も目撃していた。

だから、特に驚くことはなかった。