第45章 彼女を途中で置き去りにする

「絶対に、百パーセント、千パーセント、あなたと離婚したいわ!」

——

病室に入った高橋真子は花瓶を探して花を生けようとした。もう彼を見るのも嫌だった。しかし、出ていく時に何を聞いたのか?

「どうせ二人は合法的な夫婦なんだから、公表すればいいじゃない。余計な憶測を避けられるわ」

藤原月は窓際に立ったまま返事をせず、彼女と視線を合わせた。

お婆さんはちょうどみかんの缶詰を食べながら言った。「お母さんの言う通りよ。公表するのが一番いいわ」

「違います!お婆ちゃん!公表なんてできません!」

高橋真子は花を棚に置きながら、真剣に言った。

「なぜ公表できないの?私は自分の目で見たわよ。二人が一緒に寝ているところを」

大和田好美は彼女を詰問した。

高橋真子は一緒に寝たという言葉に顔を赤らめた。「お母さん、本当に寝ただけです。何もしていません」