第127章 そっと彼女と指を絡める

「藤原月、あまりにも横暴すぎるわ。こんなに条件を出す人なんているの?」

録音までしたのに、話し合いを拒否するなんて?

「いないわけないだろう?俺は人間じゃないのか?」

「あなたは...まるで悪魔よ。手が不自由なのにこんなに横暴で、理不尽」

高橋真子は怒鳴ってしまい、彼の逆鱗に触れたことに気づいて、すぐに口を閉ざした。

藤原月は冷たい視線で彼女を見つめながら、心の中で思った。妻が逃げ出そうとしているのに、道理を説けというのか?

周囲の空気が突然、震えるほど冷たくなった。

高橋真子は姿勢を低くして言った:「他の条件を出してください」

どうせキスも体の接触も駄目なんだから。

「じゃあ、裸になって俺のベッドに横たわれ!」

「……」

高橋真子は自分の耳を疑った。

「そうでなければ、お前に俺と取引できる価値があるものが他にあるとでも?」