第157章 ベイビー、夫婦の契りを交わした以上、離婚はできない

高橋真子は「おばあちゃん」と聞いて、反射的に近づいていった。

おばあちゃんの声が耳に入ってきて、座るときに急いで顔を拭った。

藤原月は彼女の後ろに手を置いていたが、体は彼女から遠く離れていた。しかし、ビデオ通話では二人の顔がはっきりと見えていた。

おばあさんは彼の顔色が悪く、高橋真子の目が赤くなっているのを見て、思わず尋ねた。「あなた、この子が帰ってきてすぐにいじめたの?」

「違うの、おばあちゃん。さっきドアを開けたとき、目に砂が入っちゃって。おばあちゃん、明けましておめでとう!」

「あなたもおめでとう。あなたがここにいたら、もっと楽しかったのに!今年は帰って来なかったから、あの子も家にいられなくて、どうしてもあなたに会いに行きたがって。でも、彼があなたのそばにいてくれれば、私たちも安心よ。お正月なんだから、若い二人は喧嘩しないで。何かあっても数日後に話し合えばいいでしょう?」