第5章

山本健一の一言一言が、私の価値観を覆し、心を刺激していく。

女は色っぽく服を着ながら言った。「あなたの秘書になったら、毎日あなたに弄ばれるだけじゃない!絶対嫌よ!」

「給料上げるよ!ボーナスも!」

女はわずかに微笑み、明らかに同意した様子。

つまり健一の不倫相手は単なる見栄っ張りの拝金女だったの?

もし彼らが本当に愛し合っているなら、祝福してあげられるのに。

これって何?売春?

私はいまだに理解できない、かつて深く愛していたあの男がこんなことをするなんて、私は目が見えていなかったの?

「じゃあ、今の秘書はどうするの?」

「優子にはもう飽きた、他の部署に回せばいい」

優子?

また一人!

ふん、彼は特権を利用して一体何人の女性を弄んできたの、今わかっているだけでも三人もいるわ。