第4章

目を開けると、美咲の心配そうな眼差しと目が合った。

「ママ、やっと目が覚めた!」

看護師が声を聞いて入ってきた。

「美咲ちゃんはずっと心配していたのよ。あなたが気を失っていたこの数時間、ずっと付き添っていたわ」

私は美咲の痩せこけた小さな顔を撫で、強く抱きしめると、胸が痛くなった。

どうやって彼女に伝えればいいのか。彼女のお父さんが命を救う機会を他人にあげてしまったことを。

彼女はこんなにもパパが大好きなのに。

「美咲、怖かったでしょう。ママは大丈夫よ。今日はママと一緒に寝ましょうね」

私の心は混乱していたが、彼女を抱きしめ、優しく背中をさすりながら、寝かしつけた。

うとうとする中、突然彼女の小さな声が聞こえた。

「ママ、私の手術ができなくなったの、知ってる」

私はハッとして、一瞬で目が覚めた。