第5章

その線はすぐに真っ直ぐになった。

美咲の小さな心臓は二度と鼓動を打つことはなかった。

「申し訳ありません、私たちにできることはすべてやりました。」

医師は残念そうに私に向かって首を振った。

私は全身の力が抜け、地面に崩れ落ちながら必死に首を振った。

「いいえ!そんなはずない、お願いです、もう一度助けてください、まだ6歳なんです!」

「遊園地にも行ったことがない、世界をちゃんと見たこともない、人生はまだ始まったばかりなのに、お願いです!」

私は医師に向かって何度も頭を下げ続けた。

何度も何度も、残された力をすべて振り絞って。

でも、私の美咲はもう戻ってこない。

今日の手術は美咲にとって唯一のチャンスだった。

でも、もう全てが遅すぎた……

私は自分の手で彼女を安置所まで抱きかかえ、これまで何度もしてきたように体を拭いて服を着替えさせ、小さな髪も結んであげた。