第5章

「私の何なのか、あんたに関係ないでしょう？」高橋大輔は軽蔑的な目で彼を一瞥し、私を抱きながら中へ歩いていった。

松本真一は彼のそんな傲慢な態度に腹を立て、すぐに私に皮肉を言い始めた。「へぇ！山田美咲、僕と別れた次の日にもう次の男を見つけたのか。さすがだな」

私はまだ彼が他の女を妊娠させたことを言い出していないのに、彼の方が先に責任転嫁してきた。

でも私はめまいがひどくて、もう彼とは口論したくなかった。

しかし高橋大輔は彼を見逃さなかった。足を止めて振り返り、反撃した。「まるでおしゃべりばばあみたいに、舌だけは長くて他は短いんだな。お前と別れたら十数年も貞操を守らないといけないなら、お前自身が先に去勢して貞節を示したらどうだ？他人を妊娠させた腐った野郎が、人のことを言える立場じゃないだろう？」