第7章

気品がなくなり、下品な本性が丸見えね!

もう!

私が言ってるのはそのコンドームのことじゃないわよ!

腹が立って、彼の手にあるものを叩き落としてしまった。

そのとき、エレベーターのドアが開いた!

総務部の田中さんが入ってきた。

彼女は私の足元にある色とりどりのものを不思議そうに見つめた。

吉田誠はピンと背筋を伸ばし、視線を少し上げ、世間とは無関係で他人事のような禁欲的な態度を装っていた。

明らかにこれらが全部私のものだと誤解させようとしているのよ!

説明しようとしたけど。

でも、説明のしようがなく、言い訳すればするほど怪しくなるだけだった。

田中さんは理解したような口調で:「佐藤ちゃん、女の子は自分の身を守らないとね。男の人の思うままにさせちゃダメよ」

そう言って、田中さんは親切にもコンドームを全部私のバッグに入れてくれた。