私は不器用に舌先で鈴木誠の唇の形を辿り、目が徐々に霞んでいく。
彼は体を強張らせ、唾を飲み込み、喉仏が大きく動いた。
私の理性の糸は、彼の唇に触れた瞬間、突然切れた。
「誠、私を...」
鈴木誠の目に複雑な感情が浮かんだが、私がそれを読み取る前に、キスが落ちてきた。
彼の手が私の後頭部をしっかりと掴み、唇を開かせた。
もう片方の手が私の腰に回され、私の体を彼の逞しい腹部に引き寄せ、密着させた。
浴室に抱き込まれた瞬間、鈴木誠は突然止まり、「熊谷美咲、今なら私はまだ止められる!」
私は夢中で首を振り、体は焦がれるように熱く、彼が今フルネームで呼んだことにも気付かなかった。
私は手を伸ばして彼の首に巻き付け、彼を引き寄せ、再び薄い唇を吸った。
鈴木誠の腰が明らかに震え、ついに仮面を脱ぎ、主導権を握った。