第14章

翌日、私は日が高く昇るまで寝ていた。

目を開けると、部屋には誰もいなかった。

ベッドの横に置かれた牛乳の下に、メモが挟まれていた。【美咲、会社に行ってくるよ。今度は逃げ出さないでね!】

起き上がって部屋の中を歩き回り、階下の部屋の前を通りかかると、ドアが半開きになっていた。

ドアを開けると、部屋中に写真が飾られており、私はその場に立ち尽くした。

写真の内容を確認すると、私は大きく開いた口を両手で覆った。

写真には全て私が写っていた。

そして、展示会で誰かに買われたデザイン画もあった。

それは改良版のウェディングドレスで、上半身はチャイナドレス、下半身は大きく広がるスカートのドレスだった。私の卒業制作だ。

当時、私は池田勇人に「私たちが結婚する時、これを着てもいい?」と尋ねた。