第10章

激しい情熱の時を過ごした後、河村隆一の頭の中にシステム音が響いた。

【ディン!攻略任務完了、制限解除おめでとうございます】

「やっと自由になれた。愛してるよ、お前」

男は言い終わると、主導権を握って私を押し倒し、また一回りの濃密な時間が始まった。

私は息が詰まりそうになり、荒い息を吐きながら彼を押しのけ、甘い声で尋ねた。「どういう意味?自由って」

彼は快く打ち明けた。

今回の転生で、私は彼の攻略対象で、彼の目標は私に心から自発的にキスさせることだった。

攻略完了までは、前世のことを自発的に話すことができず、さもなければシステムは私の存在を消去するという。

「じゃあ、あのシナリオは規則違反じゃないの?」

私は驚いた。主人公の名前を変えただけで前世のことにならないの?