第8章

「今後あの子に手を出すのはやめなさい。外の人に知られたら......」

「それがどうした。実の子じゃないんだから。そうそう、私の実の娘からの仕送りは今月いつ来るんだ?」

「柳田家のお嬢さんを追いかけるのはやめなさい。」

「そんな丁寧な呼び方をする必要があるのか?俺が産んだ子だ、好きに呼ばせてもらう。」

玄関に立っていた私は、手が震えて持っていた栄養剤を床に落としてしまった。

母は私を一目見た。

母に裏庭に連れて行かれ、涙が溢れそうになった。

でも、これまでの年月、父と兄が私にしてきたことを母が知っていながら、見て見ぬふりをしていたことを思うと。

もう心は死んでいた。

かつては、産後うつのせいで私に冷たかったのだと思っていた。

まさか、私が実子ではないからだったとは。

母は慌てて私の手を掴み、口を開いて震えていたが、何を先に言えばいいのか分からないようだった。