第181章 引っ張り合いの当選券

野村香織は小村明音の小さな口を押さえながら、嫌そうな顔で言った。「もういいわよ。私のことが大好きだなんて、お金が大好きなだけでしょう。あなたはもうすっかりお金に目がくらんでいるのが分かるわ。」

小村明音は甘い声で言った。「お金も好きだけど、あなたの方がもっと好きよ〜」

床に置かれた大きな現金の箱を見ながら、野村香織は笑って尋ねた。「どう?二千万円の現金、重くない?」

小村明音は頷いて答えた。「大丈夫よ。お金がもらえるなら、二十億円でも運べるわ。」

野村香織は白い目を向けた。「見なさいよ、その出来の悪い様子!」

財務報告書によると、ドラゴンキング・エンターテインメントは今年、4年連続で利益を倍増させるという素晴らしい業績を達成した。年初めにドラゴンキング・エンターテインメントが投資したバラエティ番組原作の映画が大ヒットを記録し、観客動員率は映画界の記録を次々と更新し、最終的な興行収入は56億円に達した。