第1章 プロポーズ

私の手の下で赤い蝋燭が灯され、炎が揺らめき、小さな火花が弾けた。

私は微笑んで振り返り、赤いベッドカーテンとレースのカーテン、部屋中が新婚の雰囲気に満ちていた。

これは私が手作りで飾った新居だ。

ドアが外から「ギィッ」と音を立てて開いた。

振り返ると、加藤律が戸口で呆然と立ち尽くしていた。

私はゆっくりと彼に近づいた。この赤い婚礼衣装は、彼が怪我をしていたこの半月の間にデザイナーと一緒に急いで作り上げたもので、この世に二つとない美しさだった。

加藤律の眼差しから、私は彼が魅了されているのが分かった。これは私が初めて、彼のために自分を着飾った時だった。

「星？」彼は呟くように私の名を呼び、私に向かって歩み寄ってきた。

私は彼の前で立ち止まり、見上げて微笑んだ。

七年だ。この男性が私の傍にいてくれて七年になる。

七年前、私は前夫に裏切られ、前夫の愛人に陥れられ、家族から追放され、行き場を失い、生きる希望を失って、六ヶ月の身重で海に身を投げた。

彼は私を海から救い上げ、医者に銃を突きつけて、どんな代償を払っても私を助けるよう要求した。

私が感情を失い、自傷他害を繰り返した時も、彼は私の傍にいてくれた。

私が心を閉ざし、自閉状態になった時も、彼は私の傍にいてくれた。

私の生命力が、燃え尽きた炭火のように、徐々に冷えていく中で、彼は必死に最後の火花を見つけ出し、慎重に守り、少しずつ、彼の愛で、その火花を炎へと育ててくれた。

彼は、私の前夫の叔父——加藤律だ。

半月前、私を救うために、彼は再び怪我をして入院した。この七年間で何度目かは覚えていない。

私を愛することで、彼は傷だらけになった。

そして私の石のような心は、彼の血の中に浸されて、もはや冷たく硬くはなくなっていた。

幾多の経験を経て、彼はまだ私の前に立ち、自分の命を賭けて私を愛してくれている。もし私がこれを大切にしないのなら、この命を無駄にすることになる。

加藤律の手が、ゆっくりと、慎重に私の頬に触れた。

「きれい？」私は彼に尋ねた。

「きれいだ」加藤律は静かに答え、私の顔をじっと見つめ、少し間抜けな表情を浮かべていた。

私は笑った、心から嬉しそうに。

加藤律、加藤家七旦那様は、威風堂々とし、M城を震撼させる存在で、冷酷無比な修羅のような人物と言われているが、私の前では、いつも優しく気遣い、素朴で不器用だった。

私は手を上げて彼の手首を握り、顔の前に引き寄せた。彼の指は白く長く、少し不安そうに縮こまっていた。

「加藤律、南野星は半生を彷徨い、どんな運命でこんな素晴らしいあなたに出会えたのでしょう。もし、あなたの気持ちが変わっていないなら、私と結婚してくれませんか？残りの人生を共に、離れることなく？」

加藤律の手が突然握り締められ、手首の筋肉が緊張しているのを感じた。「星？もう一度言ってくれ」

彼の声は、この瞬間の空気を壊さないように、慎重で優しかった。

私は彼の手首を離し、軽く彼の引き締まった腰に腕を回し、胸に寄り添って見上げた。「加藤律、私と結婚してくれる？」

加藤律の手が、突然私の腰に落ち、強く抱きしめながら、息を切らして言った。「結婚する！僕は結婚したい！星！僕は結婚したい！」

私は笑った。彼の狂喜の眼差しを見つめながら、涙が突然こぼれ落ちた。「律、ごめんなさい。私はもう散々な人生を送ってしまった人だ。もし来世があるなら、必ず最高の自分をあなたに捧げる」

加藤律は私を抱きしめ、強く胸に押し当てた。「星、僕が悪かった。君にあまりにも多くの苦しみを与えてしまった。この世も、来世も、生まれ変わっても、必ず早めに君の元に駆けつけて、一切の苦しみを味わわせない」

私は彼に来世を約束した。

彼は私に永遠を誓った。

この男性は、骨の髄まで私を愛してくれている。これ以上何を望むことがあろうか。

私はつま先立ちになり、手を伸ばして彼の首に腕を回して少し低く引き寄せ、そして彼の唇にキスをした。

彼の唇は潤いがあり豊かで、彼の人柄そのものだった。

加藤律は震え、そして大きな手で強く抱きしめた。

目が回るような感覚の中、私は思わず驚きの声を上げ、本能的に加藤律の首に腕を回した。

加藤律は私を抱き上げ、私の驚きの声に乗じて、歯を開かせ、急いで攻め入った。

私は彼の心の中の火種が私によって点火され、全身が燃え上がっているのを感じた。

七年の間、どんなに制御を失いそうな状況でも、彼は自制心を保ち、決して私に無礼を働くことはなかった。彼は真の君子だった。

しかし今、私は彼の溢れんばかりの欲望を感じていた。

彼は残された理性で、私をそっとベッドに横たえ、覆い被さりながらも、歯を食いしばって尋ねた。「星、いいかな？」

私は笑って、手を伸ばして彼の端正な顔に触れ、身を起こして彼の耳たぶにキスをし、囁いた。「加藤律、私はあなたの女になりたい！」

礼服は彼の手の下で音を立てて裂け、彼の大きな手が私の露わな肌に触れ、心臓が興奮で震えた。