第51章 男子

放課後、私は通路の定位置で加藤真凜を待ちながら、カラフルなタイルを踏みつつ、黙々と単語を暗記していた。

一つの影が覆いかぶさってきた。「南野星、こんにちは」

振り返ると、制服を着た三人の男子生徒が立っていて、真ん中の子は背が高くハンサムで、とても目を引く存在だった。

私は彼を見つめたが、何も言わなかった。

男子生徒も私を見つめ、恥ずかしそうな笑みを浮かべていた。

彼の隣にいた男子が冷やかすように彼を押したため、彼はバランスを崩して前に二歩踏み出した。

私は反射的に一歩後ずさりし、彼らを見つめた。

彼の隣の男子は面白がるような笑顔で言った。「木村、恥ずかしがるなよ。告白するんじゃなかったのか?もっと勇気を出せよ、堂々としろよ」

木村陽太?

この名前にどこか聞き覚えがある。