第204章 勝利

皆が反応する間もなく、私は笑みを浮かべながら森山崇に言った。「五代目が100億を出資するのも、私の伯父に会長職を辞めさせるためではありませんか?違いは、あなたが出資すれば伯父は利益を得るが株主たちは損をする。私が出資すれば株主たちは無事で、伯父は面子を少し失うだけ。これは株主たちと伯父がどう選ぶかの問題です」

私は株主たちの方を向いた。「私が南野グループに入ってからそう長くはありませんが、事業についても基本的な理解をしています。将来の発展方向についても、叔父たちと話し合いたい考えがあります。ただ、これまでその機会がありませんでした。南野グループがさらに発展すれば、私たち全員にとってより良い未来があります。憂いの中に生まれ安楽の中に死す、今回のような小さな問題でさえ我々南野氏が立ち往生するようでは、改善すべき点が多いことを示しています。皆さん、これについて異論はありませんよね?」