第258章 保証

「あなたは、世界中のことを気にせず、権力も、家柄も、お金も気にしない。やりたいことをやり、したいようにする。それなのに情に厚く、人に好かれずにはいられない。南野星、あなたは理想的な生き方をしている、あなたは私の憧れよ!」

麦田絵麻姫は惜しみなく私を褒め称えた。

「へえ、まさか私があなたの心の中でそんなに素晴らしい存在だったなんて!」私は笑いながら彼女に一礼した。

麦田絵麻はため息をついた。「本当にうらやましいわ!」

私はさらりと言った。「大げさね、私が持っているものはあなたも全部持っているわ」

麦田絵麻は首を振った。「他のことはともかく、あなたのような自由があればいいのに」

私は麦田絵麻を見つめ、もう少しで口に出しそうになったが、抑え込んだ。まだ待とう。自由というものは、今彼女に与えても使いこなせないだろう。むしろ決定的な瞬間に彼女の命を救うために取っておいた方がいい。少なくとも彼女も自由をくれた人に感謝するだろうから。