第315章 出会い

加藤真凜の家のあるビルの向かい側に立ち、私のような素人でも危機が迫っていることを感じ取れた。

白川浅里と白川晴の全身から発せられるオーラが変わっていた。

「南野星、ここで見張りをして、私たちをサポートして。私と晴が中に入るから、すぐに応援を呼んで。空都の民では足りない、髙橋仁に連絡して、彼の部下が近くにいるから」白川浅里は冷静に私に指示を出した。

全身が冷たくなり、血液が一波また一波と脳に押し寄せる。私は制御を失いかけていることを自覚し、手すりを死ぬほど強く握りしめていた。

白川浅里と白川晴は私の問題を知っていたが、状況は緊急で、彼女たちは私と一緒にいられなかった。

白川浅里は強引に私を抱きしめた。「南野星、自分を抑えて、ここにいて。私と晴はあなたのサポートが必要なの。加藤真凜の安全はあなた次第よ!」