第363章 率直

私も笑って言った。「仕方ないわね、これが'良い'出身のせいよ。私の後ろには加藤律も叔父さんもいるから、私はただ虎の威を借る狐みたいなものよ」

私は肩をすくめた。「でもこの感じも悪くないわ。少なくとも、あなたたちみたいな賢い人は私をいじめようとしないもの」

平野由奈は笑いながら私の肩を叩いた。「自分を卑下する必要はないわ。確かにあなたの後ろ盾は強いけど、実際あなたは一度もそれを利用したことがないし、彼らもそうよ。あなたと敵対したくないのは、単純にあなたという人が友達に向いていて、敵には向いていないからよ」

この評価はかなり高く、私はとても嬉しく思った。

このような率直な対話は、私たちも分かっているように、初めてであり、最後になるだろう。これからも私は空都の星さんであり続け、彼女はもはやアルバイトで自分と弟たちを養う貧しい大学生の平野由奈ではなく、月島家のお嬢様となり、月島凛よりもさらに高貴な出身となるのだ。