私は頷き、この考えに全く同意した。
二人が一緒にいるとき、最初から別れることを計算したり、相手が裏切ったらどうなるかと考えるなら、その結末は既に決まっているのだ。
「聞いたんだけど、勿忘草が最終的に流出したのは、私の叔父さんと関係があるの?あと、あの忘れ草も」
祖母はまた溜息をついた。「話せば、すべては因縁だよ。あの年、堂本彰が追われていた時、ある村の聖女に救われたんだ。その原始の村では、族長と魔法使いが最も尊い人で、聖女はその村で神から授かった天使と称えられ、生涯結婚できないが、村の全ての人から崇拝されていた」
「村では女の子が生まれると、まず大巫師のところへ占いに連れて行かれる。もし天命の聖女と定められれば、族長の家で養われ、衣食住すべてが村人からの献上品となる。しかし聖女と認定された瞬間から、唖の薬を飲まされ、生涯話すことができなくなる」