私は眉をひそめた。何を騒いでいるんだ、私の大巫師よ!
海賊たちが射程外に陣を構えるのを見て、私は白川浅里と白川晴に向こう側の状況を報告した。
「南野星の可愛い子ちゃん、急いで頭を働かせて考えてみて、この島にはまだ何か秘密兵器や秘密倉庫がないかしら?」白川浅里は息を切らしながらイヤホンマイクで私に尋ねた。
私がまだ答える前に、白川晴が言った。「いやいやいや、武器や倉庫なんて小さな問題よ。今私たちが一番必要としているのは人手、戦える人手よ。両手で四つの手に対抗するのは難しいってことわかる?私たち二人のこの状況で、彼らが反撃してきたら、耐えられないわよ!」
私はもちろんこの状況をよく理解していた。
海賊たちは大きな損失を出し、彼らが退いたのは単に部隊を立て直すためだ。しかし私たちは、どれだけ休んでも意味がない。
戦える者はたった二人、私は指揮室にいるしかなく、白川浅里と白川晴は、自分の背中を他人に任せる習慣がない。彼女たちの背後に立つ人間は、私しかいない。
おっちゃんは連絡係だ。彼はおろか、彼の車でさえ、すでに限界まで働いている。
今私たちが最も不足しているのは人手、白川浅里と白川晴のような単独戦闘能力を持つ人手だ。
この島には宝があるが、人はいない。
私は海賊たちの動きに注目しながら、独り言を言った。「彼らは何をしようとしているんだろう?援軍を待っているのか?私たちを閉じ込めて死なせるつもりなのか?」
誰も私に答えなかった。
「浅里、晴、もう元の位置には戻らないで。その位置はもう露呈してしまった」私は彼女たちに注意した。
「わかってるわ、大丈夫よ。私たちはその二箇所だけがスナイパーポイントじゃないから!」白川晴は無造作に答えた。
彼女の呼吸から、彼女が移動していることがわかった。
「どこに行くの?」私は彼女に尋ねた。
「次のスナイパーポイントよ。いい子ね、私たちは座して死を待つわけにはいかないの」白川晴のイヤホンからは音が消えた。
白川浅里は軽く笑った。「こんなに爽快な戦いをするのは久しぶりね。南野星、救援信号を出しておいて。最寄りの救援がいつ到着するかわからないけど、私たちがその時まで持ちこたえられるかどうかね」
彼女の口調は軽やかだったが、私は状況が決して軽くないことを知っていた。