218 全部あげてもいい

藤丸知佳は写真を送った後、藤丸志穂にもう一言メッセージを送った。

藤丸知佳:美音が一人で家にいると退屈そうだったから、東京で少し遊ばせようと思って連れてきたの。お姉さんも来てね。

藤丸美音は藤丸知佳の顔に浮かぶ笑みを見て、心の中で恐怖を感じ、おそるおそる彼女の服の裾を引っ張って、小声で呼びかけた。「お姉さま。」

藤丸知佳は我に返り、スマートフォンをしまって、優しい眼差しで藤丸美音を見つめ、柔らかな声で言った。「美音、お姉さまと一緒に帰りましょう。」

藤丸美音は藤丸知佳の優しい声を聞いて、心の中の恐怖が少し和らぎ、素直に頷いて答えた。「はい。」

藤丸詩織は今日が休みで、散歩でもしようと思って外出したところ、思いがけず藤丸知佳を見かけた。彼女の傍らには一人の少女が付き添っていた。