303温水修が逮捕される

藤丸詩織は再び鉄の棒を持ち上げ、温水修のもう一方の足を打った。

桜井蓮は冷たい眼差しの藤丸詩織とその動作を見て、胸が高鳴り、急いで藤丸詩織を制止した。不機嫌な視線に出会うと、「もう十分な懲らしめよ。これ以上打ち続けたら、本当に命を落とすわ」と言った。

藤丸詩織は桜井蓮に握られた手を引き抜き、淡々と「死なないわ」と言った。

藤丸詩織は自分の医術を以って、最後の一息しか残っていない温水修を蘇生させる自信があった。

桜井蓮は藤丸詩織の能力を知らないため、さらに諭した。「今の主な目的は温水修に、これが彼の仕業かどうかを確認することよ」

藤丸詩織はようやく我に返り、手の中の鉄の棒を投げ捨て、しゃがんで温水修に尋ねた。「もう一度聞くわ。あなたが仕組んだの?」

温水修はすでに冷や汗を流すほど殴られており、口を開けても悲鳴しか出せず、藤丸詩織の質問に全く答えられなかった。