388 桜井雨音が入院

桜井雨音は自分の服を引き裂き、全身が熱くなるのを感じながら、茫然と口を開いた。「私、どうしたの？」

牛島岳は下卑た笑みを浮かべ、雨音の腰に手を回して言った。「桜井お嬢様、お疲れのようですね。ホテルでお休みになりましょう」

雨音はぼんやりとしながらも、何かがおかしいと感じ、両手でもがきながら抵抗した。「いや、行かない、家に帰る、私...電話しないと...」

彼女の力は子猫のように弱々しく、牛島には何の影響もなかった。

牛島の仲間たちが数歩前に出て、雨音のバッグから携帯電話を奪い取りながら言った。「電話なんて必要ありませんよ。私たちがちゃんと面倒を見てあげますから」

そう言うと、彼らは雨音に更にお酒を飲ませ、完全に意識を失わせてから、一行で彼女を部屋の個室に連れて行った。

「牛島さん、すごいっすね。こんな可愛い子と知り合いになれるなんて。可愛そうなくらい可愛いから、手を出すのが躊躇われますよ」

「お前が手を出せないなら、俺がやるぜ」

「うるせぇ、躊躇われるって言っただけで、やらないとは言ってねぇよ！」

「牛島さんマジ最高っす。こんないい女を独り占めにしないで、俺たち兄弟のことも考えてくれて、一緒に楽しませてくれるなんて」

「牛島さん、かっこいい！」

...

牛島は仲間たちの追従に、誇らしげに顎を上げた。

ベッドの上で頬を紅潮させている雨音を見て、邪悪な笑みを浮かべながら言った。「遠慮するなよ、この女、好きにやっていいから。今日は思う存分楽しもうぜ！」

「じゃあ、みんなで一緒にやっていいんですか？」

牛島は頷き、断固として言った。「もちろんだ！」

牛島の言葉が落ちると同時に、男たちの目に光が宿った。彼らは飢えた狼のように、生贄の子羊である雨音に襲いかかった。

雨音は苦しそうに眉をひそめた。とても辛く、目を開けたかったが、どうしても開けられない。氷と炎の狭間で、彼女は地獄にいるかのようだった。

...

桜井蓮は藤丸詩織に藤丸さんから追い出された後、暗い表情で会社に戻って仕事をしていたが、どういうわけか落ち着かず、眉が止めどなく動き、何か悪いことが起こりそうな予感がしていた。

蓮は相良健司に電話をかけ、冷たい声で尋ねた。「まだ雨音は見つからないのか？」

相良は震える声で答えた。「はい、もっと人手を増やして桜井様をお探しします」