170 白川蓮を問い詰める

白川蓮の病室内。

彼女は薬を塗り直し、今はベッドに横たわって虚ろな目をしていた。蘇我紬の病室に密かに行った時、中に入ろうとしたが、彼と蘇我紬の会話を聞いてしまった。

その会話は彼女にとって、まさに心を引き裂くようなものだった。

離婚したくなかったのは影山瑛志だったのだ。彼女の目尻には涙の跡が残っており、どうしてもこの現状を受け入れることができなかった。

蘇我紬の去ると決意した言葉は、白川蓮にとってはまるで笑い話のようだった。まさか、心変わりした人が影山瑛志だとは思わなかった!影山瑛志の彼女への態度は以前とは違っていた。

むしろ多くの場合、彼女のことを全く考えていなかった。

彼女が完璧だと思っていたことも、影山瑛志は何も行動を起こさなかった。ネット上で騒ぎになっていても、結局は蘇我紬の疑いが晴れただけではないか?