183 これは別料金だ

あの二人が言った通り、白川蓮のやったことは自作自演に過ぎなかった！

彼女も蘇我紬も芸能人ではなく、たとえ蘇我紬が影山家のおかげで少し知名度があったとしても、蘇我紬のために単独で事を起こすような熱狂的なファンはいないはずだ。結局、蘇我紬は芸能活動をしているわけでもなく、人々が長期的に彼女に熱狂的な関心を持ち続ける理由など存在しないのだから。

だから、今回のことは白川蓮がお金を払って人を雇って仕組んだことなのだ。

目的は影山瑛志に来てもらい、正当な理由で彼に付き添ってもらうことだけだった。

しかし、来たのは早乙女燐だったとは！

彼女が怒らないはずがない。

騒ぎを起こして警察まで巻き込んでしまったが、彼女の住まいは病院のすぐ近くだった！数分もかからずに到着できたはずなのに、影山瑛志は来なかった！早乙女燐も遅れて来た！

電話も何度もかけてようやく通じたのだ！

白川蓮は考えれば考えるほど腹が立った！

早乙女燐はこの時、白川蓮を一瞥して、慎重に言葉を選んで尋ねた。「私たちはどのように協力すればよろしいでしょうか？」

林警部は微笑んで言った。「まず監視カメラの映像を確認するよう人を派遣します。この方には警察署で供述をしていただきたいのですが。」

林警部の言葉が終わると、白川蓮は不機嫌な表情で、敵意のある口調で言い返した。「行きません！彼らの言う通りです！私が悪かったんです！今は供述なんてする気分じゃありません！行きません！早乙女秘書、影山若様があなたに私を迎えに来させたんでしょう。行きましょう、彼に会わせて！」

彼が来ないなら、白川蓮の方から会いに行けばいい！

そう言いながら白川蓮は早乙女燐の腕を掴んで歩き出そうとした。

早乙女燐は困惑した表情で白川蓮を見つめ、動こうとしなかった。

林警部の表情は早乙女燐以上に困ったものだった。被害者が協力を拒否するのは初めてで、即座に断固として言った。「通報があった以上、供述は必須です。白川さんは必ず協力してください。」

林警部は「必ず」という言葉を強調した。通報は子供の遊びではない。