夏川澄花が認めないのを見て、蘇我紬と新條結月は目を合わせ、お互いの目から諦めの色を読み取った。
二人はもうこの話題には触れず、夏川澄花の面子を立てながら、片付けをしながら他の話をし始めた。
話しているうちに、蘇我紬は軽いめまいを感じた。朝、急いで出かけたため朝食を取らなかったせいだと思い、頭を振って気分を落ち着かせようとした。
新條結月と夏川澄花は蘇我紬の異変に気付かなかった。
三人は笑い合いながら続けていた。
しかし、クリーム型を片付けているとき、蘇我紬はクリームの匂いを嗅ぎ、突然吐き気を催し、すぐにトイレに駆け込んで吐いた。
夏川澄花と新條結月は手にしていたものを置き、急いでトイレに蘇我紬を見に行った。
「紬、大丈夫?」夏川澄花は心配そうに尋ねた。
蘇我紬は手を振って、「大丈夫よ、たぶんクリームの匂いが少し気持ち悪くなっただけ」と答えた。