案の定、白川蓮は家でネット上のトレンドを見ながら、気持ちが高ぶっていった。
真相を知らない人々は常に操られるもので、ネットユーザーと同じように、表面的なことしか見えないのだ。
今や蘇我紬は、ネット上で衆矢の的となっていた。
白川蓮はコメントを一つ一つ見ていき、見るたびに喜びが増していき、目に浮かぶ計算高さは隠しようもなかった。
「蘇我紬、あなたなんかに私と争う資格なんてないわ。あなたみたいな人間は、影山瑛志にふさわしくないのよ!」
「妊娠したところで何なの?産まれてくるのは私生児じゃない!」
白川蓮は何度も何度もトレンドに上がっている二つの動画を見返し、影山瑛志が蘇我紬を信用していないこと、二人が別れたというニュースを見て、この上ない快感を覚えた。
今こそ、影山瑛志が蘇我紬に心を深く傷つけられているときだからこそ、姿を現して気遣いを見せれば、時間が経てば影山瑛志は彼女を選び直すはずだと信じていた。