「そんなのダメよ」蘇我紬は笑って言った。「妊娠中とはいえ、そこまで脆弱になってるわけじゃないわ。それに赤ちゃんたちはもう三ヶ月を過ぎたから、そんなに神経質になる必要もないでしょう」
それに、スイーツショップは三人で始めたものだから、彼女だけが何もしないわけにはいかなかった。
ところが、夏川澄花と新條結月が左右から蘇我紬の肩を押さえて座らせ、新條結月が言った。「私たちの言うことを聞いてよ!もう毎日この仕事のリズムに慣れてるから、私たちにとってはそんなに大変じゃないの」
説得が効果なしと分かり、蘇我紬は仕方なく「分かったわ。じゃあ私は後ろで新商品の研究をして、あなたたちが売るってことで」と言った。
夏川澄花と新條結月はそれを聞いて、やっと満足そうに頷いた。
突然、蘇我紬は頭を叩いて、後になって気づいたように「あっ、この忙しさで忘れてたけど、今日は妊婦健診の日だったわ。すっかり忘れてた」