第40章:完全に怒りで目覚めた!

「続けてください、邪魔しました」白川健斗は退出した。

時田浅子は手に持ったものを見て、その説明書きを読んだ。

とても簡単だった。

しかし、日にちが合わない。今日は検査する必要はなかった。

彼女はそれらの検査薬をしまった。

時間も遅くなってきたので、まずはシャワーを浴びて、それからもう少し勉強して、遅れている授業を早く追いつかなければならなかった。

時田浅子はパジャマを手に取り、バスルームに入った。

藤原時央はゆっくりと目を開けた。

彼の頭は、もう全く痛くなかった。

もしかして時田浅子のせいだろうか?

昨夜も、彼女が戻ってきた後に痛みが消えた。

今日もまた彼女が戻ってきた後に、痛みが消えた。

いや!彼はすぐにその考えを否定した。これには科学的根拠がない。

白川健斗が言ったように、彼の頭痛は間欠的なものであり、たまたまこの二回の痛みがない時に、時田浅子が居合わせただけだ。

彼はベッドを見やり、その童話の本を見て、顔を曇らせた。

彼女はこんな幼稚な本を買って彼に読み聞かせるなんて!

突然、バスルームのドアが開き、彼はすぐに目を閉じた。

しかし、その動きで本が床に落ちてしまった。

時田浅子は音を聞いて、藤原時央の方向を見た。

本が床に落ちているのが見えた。

彼女はゆっくりと歩み寄り、本を拾い上げた。

藤原時央のハンサムな顔を見て、「この顔は、あの若手イケメン俳優たちより何倍もかっこいいわね」

「あなたの肌はどうしてそんなにきれいなの?陶器のように繊細で、透き通るように白くて輝いていて、毛穴さえ見えない」

時田浅子は思わず手を伸ばし、人差し指で彼の鼻先をなぞった。

藤原時央の呼吸は一瞬止まり、ほとんど平静を失いそうになった。

この忌々しい女、まだ彼に手を出す勇気があるとは!

時田浅子は突然、最近完成させなければならない演技の課題を思い出した。

映像作品のワンシーンを演じること。

原作は、洪水が来た時に、母親が自分に一番近い子供を救うことを選び、結果として自分の子供が洪水に流されてしまうというもの。

母親が自分の子供の遺体を確認するシーン。

このシーンには、簡単なセリフしかないが、演技力への要求は非常に厳しい。

基礎がなければ、感情表現は全くできない。

軽く演じれば、悲しみが足りない。