第71章：また息子を嫌う一日

彼女はずっと娘を持つ夢を抱いていた。

残念ながら、この人生ではもう叶わない。

しかし、この瞬間、彼女は突然娘を持ったような満足感を覚えた。

息子の頑固で厄介な性格を思うと、急に嫌気がさした！

時田浅子は用意した二人分の朝食を持ってダイニングに来て、大木嵐の姿を見るとすぐに言った。「お母さん、朝食の準備ができました。」

大木嵐は近づいて、この二つの美しく盛り付けられた朝食を見た。

目玉焼き、全粒粉トースト、ベーコン、そして何個かの鍋貼（焼き餃子）。

「これ全部あなたが作ったの？」

「はい、お母さんが何を食べるのが好きか分からなかったので、ちょうど冷蔵庫にこれらの食材があったから、適当に作ってみました。」

大木嵐は座り、時田浅子はすぐにキッチンに戻って彼女が作ったココナッツラテを持ってきた。新鮮なミントの刻みを少し添えて、色は爽やかで心地よい。

「鍋貼はあなたが自分で作ったのね？」

「はい、エビのあんです。皮も小麦粉から自分で作りました。」

大木嵐は一つ取って、一口食べた。

「うん！美味しい！」彼女は何度もうなずいた。「浅子、あなたはなんて有能なの！こんなに美味しい鍋貼は食べたことがないわ。私、鍋貼が大好きなのよ！」

「お母さん、好きなら、よく作りますよ。」

「ええ。」大木嵐はうなずき、一気に鍋貼を全部食べた。

大木嵐は他のものも試して、思わず何度もうなずいた。

最後はココナッツラテだった。

彼女はミントの香りが好きだった。

特に新鮮なミントが。

彼女がここにあまり来なくても、冷蔵庫には常にいくつか用意されていた。

大木嵐は一口飲むと、すぐに清涼感と爽快感を感じた。

このコーヒー一杯で、頭がすっきりして、元気いっぱいになる！

時田浅子はさらに小さなフルーツプレートを持ってきた。

数粒のブルーベリー、数粒のイチゴ、花の形に切った小さなキュウリ。

大木嵐の食事量はそれほど多くなく、特に彼女は食事量を制限していた。

彼女は時田浅子が持ってきたものを全て食べた。

これは義理の娘が初めて彼女のために作った食事だ。たとえ不味くても食べるつもりだったが、時田浅子の料理の腕前はとても良かった。

時田浅子が朝食を食べ終わると、大木嵐は自ら皿を下げた。

「お母さん、私が洗いますよ。」