第90章:お大尽様がまた威力を発揮した!

時田浅子は部屋に戻り、ベッドの端に長い間座って、やっと気持ちが落ち着いた。

彼女は少し悔しかった。

しかし、藤原時央の言葉の一つは正しかった。

彼女は大人だ、自分の行動に責任を持たなければならない。

誰も彼女の首に刃物を突きつけて、この結婚を強制したわけではない、彼女自身が同意したのだ。

離婚の件も彼女自身が解決策を見つけなければならない。

それに、母の手術も手配されたので、彼女には他に求めるものはない。

ただ、お爺さまに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

藤原時央はきっと将来、もっと良い妻を娶るだろう。

少なくとも、身分も地位もある名家のお嬢様を。

お爺さまが彼女を好きなのも、ただ孫を愛しているから、情けは人のためならずというだけだ。

時田浅子は気持ちを整理し、パソコンを開いて仕事を始めた。