時田浅子は部屋に戻り、ベッドの端に長い間座って、やっと気持ちが落ち着いた。
彼女は少し悔しかった。
しかし、藤原時央の言葉の一つは正しかった。
彼女は大人だ、自分の行動に責任を持たなければならない。
誰も彼女の首に刃物を突きつけて、この結婚を強制したわけではない、彼女自身が同意したのだ。
離婚の件も彼女自身が解決策を見つけなければならない。
それに、母の手術も手配されたので、彼女には他に求めるものはない。
ただ、お爺さまに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
藤原時央はきっと将来、もっと良い妻を娶るだろう。
少なくとも、身分も地位もある名家のお嬢様を。
お爺さまが彼女を好きなのも、ただ孫を愛しているから、情けは人のためならずというだけだ。
時田浅子は気持ちを整理し、パソコンを開いて仕事を始めた。
お金を稼ぐことは全ての悪い気分を癒す!
一つ録音したところで、彼女の携帯が鳴った。
【木风】:打ち上げられたクジラさん、こんにちは、一ヶ月分をまとめて納品することは可能ですか?
時田浅子は少し驚いた。
一ヶ月分?
どうして急にそんなに多く?
それは1800分だよ!丸々30時間だよ!
【打ち上げられたクジラ】:その量はちょっと多いですね、時間がかかるかもしれません。録音内容について何か要望はありますか?ご要望に応じて録音します。
時田浅子はこのお金の稼ぎ方があまりにも簡単で、相手もとても話しやすいので、良心が痛んだ。
【木风】:要望あります。録音内容は全て時事、経済などのニュース内容に変更してください。内容が重複しなければ大丈夫です。
時田浅子はこの要求を聞いて、さらに困惑した。
これはより複雑になるどころか、むしろ簡単になった!
内容を考える必要もなく、ニュース記事を見つけて読むだけでいい!
【木风】:大体何日くらいかかりますか?
【打ち上げられたクジラ】:品質を確保するために、5日ほど必要です。パソコンにいくつかありますが、今送りましょうか?
【木风】:はい、全部送ってください。
時田浅子はすぐにファイルを見つけ、全て送信した。
驚いたことに、数分後、相手からお金が振り込まれた。
SMSの着金通知を見て、時田浅子は二度数えた。
前の二日間に納品したものと合わせると、3万以上稼いだ!