藤原時央は一人でエレベーターの中に立ち、その広告を食い入るように見つめていた。
純粋な緑色に、一滴の水滴が添えられ、その水滴の中には翠緑の小さな草が一本。
本当に緑だ!
エレベーターが止まると、彼は車椅子を動かして出た。
秘書の鈴木真弦がすぐに迎えに来た。
「藤原社長、会議に必要な書類はすべて準備できています」
「エレベーターの広告をすべて取り外せ!」藤原時央は冷たい声で命じた。
「広告ですか?」鈴木真弦はすぐには反応できなかった。
藤原時央はすでに会議室へ真っすぐ向かっていた。
鈴木真弦はまだ呆然としていた。
社長がどうしてこんな些細なことを気にするのか?本当に理解できない!
……
時田浅子が戻ると、おじいさんはすでにたくさんの美味しい料理を用意していた。
食事の後、彼女はおじいさんと少し散歩をし、まだ7時頃だった。