ドアが開いた。
時田浅子はベッドに飛び込んだばかりで、心臓がまだ激しく鼓動していた。突然、思い切って藤原時央の胸に飛び込んだ!
藤原時央は一瞬呆然とした。
お爺さんがドアを開けると、二人が同じベッドで寝ているのが見えた。
しかも、ぴったりと寄り添っている。
目の奥の笑みは隠しきれなかった。
「心配だったから、もう一度見に来たんだ。どうだい?少しは良くなったかい?」お爺さんの声は先ほどよりも明らかに思いやりに満ちていた。
「だいぶ良くなりました。時田浅子のおかげです」
時田浅子は名前を呼ばれ、仕方なく布団から顔を上げた。
「お爺さん、彼は大丈夫です。こんな遅くに、早く休んでください」
「そうだよ、お爺さん、私たちももう休みます」藤原時央も同調した。
お爺さんはベッドの布団を見て、「こんなに暑いのに、二枚も布団をかけて、あせもができちゃうよ。お爺さんが一枚持っていってあげるよ」