第181章:藤原さまの心臓は真っ黒だ

ドアが開いた。

時田浅子はベッドに飛び込んだばかりで、心臓がまだ激しく鼓動していた。突然、思い切って藤原時央の胸に飛び込んだ!

藤原時央は一瞬呆然とした。

お爺さんがドアを開けると、二人が同じベッドで寝ているのが見えた。

しかも、ぴったりと寄り添っている。

目の奥の笑みは隠しきれなかった。

「心配だったから、もう一度見に来たんだ。どうだい?少しは良くなったかい?」お爺さんの声は先ほどよりも明らかに思いやりに満ちていた。

「だいぶ良くなりました。時田浅子のおかげです」

時田浅子は名前を呼ばれ、仕方なく布団から顔を上げた。

「お爺さん、彼は大丈夫です。こんな遅くに、早く休んでください」

「そうだよ、お爺さん、私たちももう休みます」藤原時央も同調した。

お爺さんはベッドの布団を見て、「こんなに暑いのに、二枚も布団をかけて、あせもができちゃうよ。お爺さんが一枚持っていってあげるよ」