しかし、浜松市という場所に、藤原時央が自ら行く価値のあるプロジェクトがあるのだろうか?
白沢陸には理解できなかったが、すぐに本題に注意を向けた。
「藤原若旦那、実は、ネット上の件を見てから既に手配をしていました。あなたと相談するのを待っていただけです。」
「どのように手配したんだ?」
「浅子ちゃんが今後本当に芸能界に入るなら、やはり事務所と契約した方が安心ですし、将来のキャリアの基盤作りにもなります。」
「うん。」藤原時央はうなずいた。
「私の名義で何社か会社がありますから、私の会社と契約しましょう。私がいれば、百パーセント安心できますよ!」
「契約の件は一旦置いておいて、ネット上の件についてどう思う?」
「私が思うに、これは誰かが裏で動いているのでしょうが、浅子ちゃんはどの事務所とも契約していないのに、誰が彼女の話題性を作り出したいのでしょうか?」