第276章:しっかりと包み込む

時田浅子は小さなキッチンの方向を見て、母親が先ほどの一幕を見ていたことに気づき、顔が一気に赤くなり、藤原時央に向かって強く睨みつけた。

時田秋染は三杯のジャスミン茶を持ってきて、テーブルに置いた。

「お茶を飲んで、さっぱりしなさい」

「お母さん、もう忙しくしないで、座って少し休んで」時田浅子は時田秋染をソファに座らせた。「お母さん、病院で何か用事があるって言ってたけど、何?」

「今日ね、主治医が私の体調がだいぶ良くなったから、手術の予定を立てられるって言ったの」

「それは良かった!先生は日程を決めたの?」時田浅子は少し興奮して、母親の手をしっかりと握った。お母さんが手術を受ければ、回復できるんだ!

「先生は、私たちで相談して日程を決めてくださいって」

「もちろん、早ければ早いほど良いわ!お母さん、どう思う?」